外壁塗料の種類でクリア塗料というものがあります。色を付ける顔料というものが含まれていないので、透明な塗料になります。外壁がレンガ調やタイル調のデザインなどは一般的な塗料で塗ってしまうとその特徴が消えてしまうので、デザインを消したくない場合はクリア塗料で塗装するのがおすすめです。

クリア塗料には、デザインを消さずに光沢感と外壁の保護をしてくれます。一般的な塗料での塗装の場合、3工程(下塗り、中塗り、上塗り)ですが、クリア塗装は2工程(中塗り、上塗り)なので、施工期間も比較的短くて済みます。

しかし、クリア塗装が向いていない外壁材も存在します。例えば、劣化が激しい外壁の場合、補修工事を行います。ひび割れがあれば、シーリング剤でひびを埋めてその上から塗装するので、塗料が透明なクリア塗装だと、補修箇所を隠すことができません。

他にも、金属系サイディングや光触媒などの特殊な外壁材の場合、クリア塗料との相性があまりよくないため、うまく下地に密着せず、剥がれを起こしてしまいます。

既にチョーキング現象が起こっている外壁にもクリア塗装はできません。理由は、チョーキング現象が発生している外壁にクリア塗料を塗ってしまうと、チョーキングと塗料が混ざって色ムラが起こってしまうからです。そのため、クリア塗装を希望される方は、チョーキング現象が起こる前に塗装することをおすすめします。